2015/夏季/表銀座 縦走/山行記録 その2

2日目

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スマホの時計を見るとすでに4:30。
アプリが「目覚ましは鳴りませんでした」とふざけた文章を映している。

朝焼けを眺めながら朝食のホットシリアルを食べる。
フルグラといえばケロッグ派の俺だが、水分の少ない登山ではケロッグのやつはパサパサすぎるかもしれない。
食べ終わったら食器を拭き、すこしの水ですすぎ、それを飲む、爺ちゃんがやっていたような、箱膳的な片付けかただ。

起床から1時間で飯と撤収を済ませる。なかなかの手際のよさに我ながら感心する。

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6:00
槍へ向けて歩きだす。予定より1時間遅い。

途中、この高度でも猿がいるのかと驚きつつ、30分ほど下るとヒュッテへの分岐に着く。
かなりの下りで、昨日あれだけ登ったのに・・・と愚痴を言わずにはいられないほど下る。

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話によるとヒュッテのほうは空いていて、ほぼ個室状態だったという。小屋泊の人はこちらを目指したほうがいいのかもしれない。
ただし、写真のとおり谷にあるので、陽が当たらず寒いようだ。

6:40
行動食を一口食べて槍へ向かう。
間違えそうになるが、看板の裏にある登る道は展望台へ続いていて、槍への道は左手の下っていく鬱蒼とした道のほうである。
まだ下るのか、と憂鬱になりながら歩みを進める。

びっくり平まで20分ほどかけて下る。
そこから一気に赤岩岳まで標高を上げる、地味だが足場が狭いし、段差も多く歩きにくい。

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8:40
ヒュッテ西岳に到着。
昼飯にする。

どうもバテ気味だったので晩飯にする予定だったウインナーを半分食べることに。
小屋でペプシを購入、かなり冷えている、それもそのはず、シャーベット状になっているのだ。
冷蔵庫から取り出したように見えたが、よく冷えている。素晴らしい。
相変わらず鬱陶しい虫を無視して、槍を眺めながらウインナーを齧る、至福だ。

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9:40
西岳ヒュッテを出発。水俣乗越まで下る
写真ではわかりにくいがかなりの下り、そしてそこからの登りである。
もうウンザリだ

またこの下りもかなり厄介で、危険だ。
この表銀座のコース全体にいえることだが、とにかく砂が細かく滑る。
高度感がないのでまだマシだが、この時点でピストンをすることに嫌気が差してくる。

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10:20
水俣乗越に到着。
行動食を食べ、休憩を挟まず槍に向かって登りだす

初っ端から崖を這い上がる。
この喜作新道、3点支持はできて当たり前、と思ったほうがいいだろう。
けして難しい動作ではないので初心者でも問題はない。
(とは言え、初登山がこの縦走なら、山が嫌いになると思う)
大切なのは焦らないこと、これに尽きると思う、
今回の縦走で気になったことだが、道を譲らず、急いで歩こうとする人が多い、とくに夫婦に多いように思える。
山歩きは基本、息があがるようなペースで歩いてはいけないのだが、そんなのお構いなしに歩くのだ。
後ろから人が来たら、急いで歩こうとせず、さっさと道を譲ろう、そのほうがお互いのためになる。

閑話休題

とにかく、この水俣乗越しからヒュッテ大槍までが今回のルートで一番の難所になった。
急坂などいくら続いても平気な俺だが、崖を登ったり梯子を渡るのはかなりスタミナを奪うし、精神的にもかなり参る。
ザックを背負った状態で前かがみ、ほぼ四つんばい状態で梯子を渡るのは本当につかれた、人によっては立ち上がって渡る事もできるだろうが、俺には怖くてできなかった。
ここにきて初めて、ザックが重い、と感じたのだった。
しかも、水が尽きると言うおまけつきだ。

よほど疲れたのかしばらく写真がない、余裕がなくなってしまった。
余裕がない状態、など登山時にはあってはならないのだが、そう上手くもいかない。

ヒュッテ大槍に着いたところで、さすがに休憩をとる。
休憩ついでに地図を広げて明日の予定を復習する、ピストンすることにかなりの無理を感じる・・・
なにか食べたかったが、小屋が微妙に混んだので出発することにする。

ここでルート選択を誤って稜線をいかず殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘をめざす。
これはあとから聞いた話だが、稜線を行くより、殺生ヒュッテを経由したほうがアップダウンがなくて楽だという。
結果的には良かったのかもしれない。

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13:25
槍ヶ岳山荘に到着。
ものすごい人だ。
急いでテントを張ろうと受付に向かうがしかし

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悲劇である

ここにテントを張りたくて来たようなものなのに・・・
スタミナを使い切る勢いで急いで来たのに・・・
今回最大の不運だ
一気にやる気を失う俺

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しかも穂先への道はこの混雑っぷりである。

とりあえず落ち込んでいても仕方ないので給水と食事を済ませる。
食事をしながら地図と睨めっこ、この時点で地図を見てもどうしようもないのだが、このときはもう帰りたくなっていたのだ、槍の穂先に登るのも、正直面倒になっていた。

同じテーブルで食事をしていた人と歓談しながら下山ルートの話などを聞く。
これまで話した人も一様に言っていたが、あの喜作新道をピストンするのは嫌だと、もっともな話だ。
食事を済ませ外のベンチに座り、さらに地図をにらむ。
冷静になって考えてみれば、今から下山するなんてのはありえない話なのだが(槍平小屋か槍沢キャンプ地に下りようと思っていた)着かれきった俺は、隣に座っていたソロ風の男性と話しながら、なんとか下山できないかと考えていた。

結局のところ、男性の説得もあって、とりあえず殺生ヒュッテにテントを張ることにした。

14:36
散々ぐだった後に殺生ヒュッテへ戻り、テントを張る。
テント場が複雑な形だったので、受け付けで水はけの悪い場所はありますか?と聞いたところ、山だから水はけいいよ。と無愛想に言われる、ふざけた回答だ。

2時間ほど前に山荘で昼食を摂ったにもかかわらずすぐに飯に。
献立はマ・マーのミートソースにイオンのレトルトハンバーグ(美味しくなかった)それに早や茹でペンネ150gだ。
ガスが余っていたので軽量化の意味もこめて大火力でペンネを茹でる、800mlに満たない程度の水で茹でたが問題なく茹で上がった。
本来なら、開封して腐りやすくなった、昼に食べたウインナーの残りを食べるべきだが、明日は下山と決め込んだし、すこしでもザックを軽くしたかったのでこの献立となった。

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18:00
暖かい飯でなんとか気力を取り戻した俺は、明日の早朝に槍の穂先に登り、その後上高地に降りることを決意して眠りに着いた。

2:00
自然に目覚めた俺は、レインウエア上下を着込み、槍ヶ岳山荘をとりあえず目指した。
山荘に着き、だれも居ないのでちょっと不安だったが、穂先を独り占め、という誘惑に負けて、だれも居ない穂先への道を登りはじめた。
結果から言って、暗いうちのほうが下が見えないので怖くなくてよかったかもしれない。

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3:11
穂先に到着
思ったより風が弱く、寒くない事に安堵して星空を眺める。
いくつもの流れ星が流れ、その迫力に驚く、この高度、澄んだ空では流れ星の尾がよく見え、とても大きく見える。

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4:03
いい加減寒くなってきたころ、ようやく空が明るくなってきた。
この時点で穂先にいるのは俺だけだ。素晴らしい。

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5:00
見事な朝日だ

見事なモルゲンロート

見事なモルゲンロート

双六岳方面

双六岳方面

3時に穂先はさすがに早すぎたが、あの星空を独占できたのは得がたい経験だった
なにより流れ星の迫力はすばらしく、ゴオォっと音が聞こえてきそうだった

満足した俺は、本来の計画であるいピストンを、勇気を持って却下し、上高地へ向けて下山を始めた。

2015/夏季/表銀座 縦走/山行記録 その3 と 表銀座縦走反省
3日目 7:30 気持ちを新たにして一気に下山する 20分程度で坊主岩小屋に到着。 さらに15分ほどで水場に。 ...
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